業務効率化や新型コロナウイルスへの対策として、不動産仲介事業の新しいスタイルを模索している企業は多い。本日はカスタマーからの要望も多い非対面での不動産取引を実現する新時代の仲介支援システムを紹介する。
成約率アップに繋がるVR 物件情報の充実化が成約の決め手に

カスタマーの実来店が減少傾向にある中、VRの様なインターネット上の物件情報の充実化はインターネット上で成約率を上げる重要なポイントの1つだろう。
クラウド型VR制作システム「スペースリー」はコンテンツ制作の他、閲覧する入居者がどの物件を何回見たか分かる機能もありマーケティングや提案に役立てる事が可能だ。
カスタマーから要望が多い部屋の採寸に関する質問にもVRコンテンツ上で部屋の特定箇所を採寸できる機能等もありスピーディーな回答や、物件へ採寸しに行く手間を省く事が出来る。
累計25万ダウンロードの部屋探しアプリ「カナリー」でも「スペースリー」との連携が始まっている。掲載物件を360度見渡す事が出来るよう順次揃え、インターネットでの物件情報収集に対応していき最終的にはアプリ上で電子契約まで一気通貫できる事を目標にしている。
「案内革命ミカエル」ではVRシステム「VRROOM(ブイアールルーム)」を使い、賃貸・売買不動産仲介の内見案内業務を改善し成約率アップに繋げているという。カスタマーが内覧中、営業社員は360度カメラで撮影をしてVRを制作。再確認用としてカスタマーへVRを提供する。検討に必要な情報として図面や設備資料に加えてVRを提供する事で顧客との信頼関係構築や他社との差別化に繋げる狙いだ。導入企業の中には利用2ヶ月で売上20%UPした店舗や個人売上が前年比4.3倍になった例もあるという。
内見機会を増加する?!非対面取引に欠かせないスマートロック

スマートロックは設定した暗証番号やアプリを操作して鍵の開閉が可能だ。その為、リフォームや内覧時の鍵渡しが不要となる。従来は上記の様に不動産業務効率化が目的だったスマートロックだが、カスタマーの単独内見に対応するために導入を検討する企業も多いという。
業界初の住宅用電子錠の製造・販売を開始したアルファは12月にワンタイムパスワードを活用できる非通信制の電子錠「edロックPLUS-OTP」を販売する。1回だけのワンタイムパスワードを活用する為、不特定多数のユーザーが内覧する事を防ぎトラブルを防止する。これによって売主への安心にも繋げていく。また様々な内見シーンに対応する事で内見機会の増加が期待できる。
エントランスのオートロックを開錠できる「スマサポ内覧サービス」も導入が増えている。北海道の地場大手不動産会社では部屋とエントランスそれぞれに100台以上スマートロックを設置。繁忙期の北海道は積雪によって車移動の時間が普段の2倍かかる為、鍵の受渡しを不要にして大幅な業務効率化に繋げて成約数を増やす事を目的としている。
不動産集客革命では、スマートロックをはじめとした不動産設備の最新ニーズについても解説しています。
不動産設備のニーズを把握することは、これからの不動産集客戦略を練る上で非常に重要です。
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まとめ
本日ご紹介したVRやスマートロックは非対面での不動産業務を可能にして普段の業務を効率化する事を目的としたツールだ。
自社での課題や改善すぺきポイントは何か?その為には何をすれば良いのか?こういった前提条件から目的を達成するための手段の1つとしてツールを活用しなければ意味はない。
今後もユーザーの最新動向と共に不動産DXに注目していきたい。
【サービス概要リンク】
- どこでもかんたんVR「スペースリー」
- 賃貸のお部屋探しはカナリー
- 不動産業に特化したVRアプリ「VRROOM」
- 多様な認証方式に対応した高機能電子錠「edロックPLUS」
- 鍵の受渡しを過去のものへ「スマサポ内覧サービス」
文責:不動産集客革命編集部