不動産物上げ業者として成功した営業戦略とは。手順ごとに解説

不動産仕入の戦略

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不動産の物上げについて、基本的な知識から物上げ業者として成功するための営業戦略まで、重要なポイントを絞ってご紹介していきます!

物上げ方法と成功する営業マンの特徴

良いセールスマンの共通点

まずは「不動産物上げとは何か」をおさらいし、営業方法などを確認しましょう。

物上げとは?

不動産ビジネスにおける物上げとは不動産の所有者(個人が一般的)から物件や土地を買い取り、不動産会社に売却することです。

物上げした物件を個人に売却するケースもありますが、メインの販売先が不動産会社という点が特徴です。取り扱う物件は、主にワンルーム区分マンションや空き家です。

物上げで良い物件を仕入れる為には、情報が全てとなります。

次の節で知っておくべき物上げの方法を従来のオーソドックスな方法と近年増えつつある新しい方法を具体的な内容も交えてご紹介していきます。

物上げの営業方法

物上げの営業方法を一覧にまとめました。

web以外web活用
・飛び込み訪問 ・電話(テレアポ後に訪問含む) ・チラシ、DM、手紙配布 ・イベント開催(無料相談会など) ・登記情報を活用・空き家データベース ・自社ホームページ ・一括査定サイト ・広告、ダイレクトメール

webを活用する営業方法は、基本的に「待ち」の姿勢となります。web以外の営業方法と同時展開をするのが一般的です。

・飛び込み営業
物上げする方法として先ずは、オーナーや地主に飛び込み営業をして物上げ物件情報を獲得する方法が挙げられます。

飛込み営業なので物上げ営業を受ける側からすると急でのタイミングとなる為、良い顔をされる事は少なく話しすら聞いてもらえない事も多いです。

先ずは物上げ物件情報ではなくオーナーのお困り事などから会話をしていく事が大切です。

理由なく闇雲に訪問しても断られてしまう可能性が高いので、事前に所有者の情報を調べてから営業を掛けていく事が成約率を高める事になります。

例えば、親族が亡くなったタイミング等の相続が発生する情報を入手できれば相続関連の事案が発生する事が予想される為、そのような情報を入手して効率的にアプローチする事が物上げの成約率を高めていきます。

飛込み時の注意点としてお客様に対しては、時間をかけてじっくりと信頼関係を構築する事が重要です。前述した相続関係の時には亡くなってから日が浅い場合は、しつこく営業をすると嫌な顔をされてしまいます。

こういった情報は地域の集まりやコミュニティーに参加して、繋がりを作っていく事が重要なポイントです。

・電話営業
電話営業(テレアポ)は顧客リストから1件1件電話で物上げ営業をしていく方法です。

テレアポも飛込み営業と同様にこちらのタイミングで電話をかけていく為、話を聞いてもらえない事が多く話せたとしても成約に結びつく迄には多くの電話回数と根気・体力が必要です。一般的に1日に必要なテレアポ件数は300件前後と言われていて、そこから1件成約に繋がれば良い方と言われています。

確立としては低く大変な方法ですが良い物上げ物件を発見できる事もあります。テレアポが上手くいくと、その場で他社に先駆けてアクションをする事が出来るので、スピーディーに成約まで繋げる事が出来ます。

成約率を高めるポイントとしては営業のトークスクリプト(台本)を作成してトライ&エラーを繰り返していく事で徐々に話を聞いて頂けるようになり物上げの成約率が高まっていきます。

・チラシ、DM
ポスティングチラシやダイレクトメールは物上げの基本的な営業方法として実践している業者も多い効果的な方法です。

ポイントとして、ターゲットを絞り込んで文章に工夫を加える事が重要です。例えば「無料査定中」などの具体性のない文言を掲載するよりも、「○○物件の△△号室が□□万円で売却」など売り物件の成約事例を掲載し、興味を引く様な文章でアプローチする事が反響率を高めるコツです

近年はインターネットで様々な情報を得る事が出来ますが、オーナーは高齢の方が多く、あまりインターネットを活用しないため、昔ながらの手法であるチラシの方がより簡単に情報をお届けする事が出来ます。

郵送などで送付する、ダイレクトメールも同様の効果が得られますが、切手代などコストがかかるのがデメリットです。

チラシであれば会社のコピー機などでも簡単に作成できるため、大量に配りたい場合はこちらの方が費用対効果が良い場合が多いです。

ある物上業者の営業マンは相続関連の情報を常に収集して、相続が発生した家をターゲットに、売却募集のチラシを投函することをしています。
いざ相続となった際には、不動産を処分する可能性も多く成約率が増すでしょう。

また一般の戸建てでも、住んでいる人が年配の方だと、住み替えや相続税対策などを考えている場合もあります。このように年代を問わずに幅広く情報を発信できるため、チラシとDMによる集客方法は不動産業界においては一般的な手法の一つです。

・手紙
1通1通手紙を書くことでお客様から信頼を得る方法もとても効果的です。

営業マン自身の字体で自分自身の人間性を伝える事で、お客様の印象に残りやすくなります。物件や土地を売却する際には思いだして貰えるようになります。ビジュアルがあるとイメージが出来るので自身の顔写真などを手紙に印刷する事も効果的です。

内容としては、会社の話は勿論ですが営業マン本人の内面性をアピールすると、相手が親しみやすくなる傾向があります。内面的な情報を発信することにより、あなたという人物が信用できる人間かどうかを判断できるのです。

ニュースレターとして送付する相手先は、主に不動産仲介業者や新規顧客が中心となります。

電子メールで発信する人も多いですが、どちらかというと手紙の方が開封して読んでくれる確率が高いです。メールの場合は、見られない事も多く、削除されることも多いです。

一方、デメリットとしては印刷代や切手代などのコストや1通1通手書きとなる為時間が掛かってしまう事があげられます。


・イベント開催
自社で相続セミナーや無料相談会などのイベントを開催して地主やオーナーを探す事も有効的な物上げ方法です。
無料相談会にいらっしゃるお客様は、多少なりとも売却に興味がある方が多いため、成約率が高い傾向にあります。

自社で開催する無料相談会なら、参加者がないときは開催しなくても良いため、常にホームページで無料相談を募集掲載している会社もあります。

他にも取引先と合同で相談会を開催する事や、オーナーや家主が参加する様な大規模な催しに参加する事も良いでしょう。

また、地域のフリーマーケットやお祭り、町内会のイベントなどに出展させてもらう事で費用を抑えて集客をする事も出来ます。



・登記情報を活用
相続登記の情報を活用する方法でも、十分反響を得る事が出来ます。

近年では、登記情報を確認したい場合は、法務局まで出向かなくてもインターネットを利用した登記情報提供サービスがあります。

登記情報がIT化されたことにより、誰でも簡単にインターネットで登記情報を取得できるようになった事が理由です。

反響を獲得する方法としては、不動産登記受付帳から相続物件へアプローチする方法です。

法務局で相続された物件の登記情報を調べます。毎月たくさんの相続情報が法務局には登録されて閲覧が出来ます。

このデータベースから見込客を発見できます。

その他にも登記簿図書館、登記情報データ配信サービスなど、インターネットで手軽に登記情報を入手できますので、ぜひ活用してください。


・紹介
様々な営業方法の中で一番成約率が高いのが、売却希望者等を知り合いから紹介してもらう事です。

多数の不動産会社が存在していますが、信頼できる会社や営業マンはそう簡単には見つかりません。
また扱う商材が不動産という非常に財産価値が高いものであるため、慎重にならざるを得ず、信頼関係がないと依頼することはないでしょう。

相続関連の場合は司法書士や税理士などから、良い情報を得られる機会があります。このような士業の方とのお付き合いも日頃からあると、ビジネスに活かせることが多いようです。

また自社の顧客から紹介をしてもらえることもありますから、紹介を頂くことを当初から想定して良い接客を心掛ける事が重要です。
また定期的に顧客のフォローを行い有益な情報を集める事も大事です。


・自社HP
自社ホームページを活用する事で、情報を発信したい時に素早くネットで情報を発信する事が出来ます。

ただ、検索上位でないと閲覧数は伸びないため、SEO対策が必要となります。
SEO対策では自社でキーになりえるキーワードを選定することが重要です。
そのためにも顧客が必要とする情報を理解していくと良いでしょう。

例としては「自宅×売りたい」「土地×売りたい」などが挙げられますが、このように顧客が売りたいというニーズに応えるようなサイト構成とキーワードの選定をしなくてはなりません。

自社ホームページが検索上位に表示されることは、信頼できるサイトであると認識され、閲覧者数が増加へとつながります。

他に効果的な方法としては、自社ホームページにブログを掲載することです。

家に関するお役立ち情報や、不動産売買についてのハウツーなど、読者が興味を引きそうな内容の記事を配信すると、ユーザーに自社を知ってもらえる機会が増えていきます。

・空き家データベース
ここからは近年増えつつある新しい物上げ方法をご紹介します。

物上げ方法で有効的なツールとして空き家の情報を入手できるサービスがあります。主なサービスとして空き家データベースなどが挙げられます。

空き家データベースでは空き家の情報(所有者情報・登記簿謄本・物件写真等)を閲覧する事が可能です。従来であれば、営業マンが足を使って探し出していた物件情報が、すでに取得され、まとめてあることで、営業にかかる労力はもちろん、時間の削減にも効果的です。

空き家情報は競合不動産会社が少なく効率よく商談が出来る事がポイントです。入居者がいない為、リフォームして再販できる場合が多く時間や手間といった点で魅力的です。

空き家データベース以外には、空き家情報サイト、AKIDAS等があります。これらを活用し、新たな仕入れルートから効率よく商談ができるようになります。

戸建て以外にも空き地や分譲マンションの空き部屋を含み、幅広くリサーチできる事も強みです。

空き家情報サイト:https://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.lg.jp/akiya/
AKIDAS:https://aki-katsu.co.jp/about-akidas/

・一括査定サイト
物上げの方法として一括査定サービスを利用する事もおススメです。現在、主なサービスとしてリビンマッチがあります。

不動産一括査定サービスとは、所有している不動産の売却を検討しているオーナーが、複数の不動産会社に一括して見積もり依頼できるサービスです。不動産会社は、依頼があった物件情報を反響課金などで取得し物上げすることができます。

手間をかけずに見込み客を獲得できる為、多くの不動産会社が利用しています。

一括査定サイトを利用するオーナーは売却の意思が高く歩留まりが高い反響を得る事が出来ます。ただ、競合もいるので自社を選んで頂けるように返信のスピードや査定価格に気を付けながら対応する事で成約率を高める事が出来ます。 一括査定サービスは、売却希望者が多いためか、約1ヶ月以内に査定依頼者の約半数から媒介契約を取得できるというデータがあり今注目の物上げ方法です。

一括査定サイトは1反響に対しての課金が伴うシステムの為、費用対効果が分かりやすいというメリットもあります。

物上げ営業で成功する営業マンの特徴

物上げ営業はきつい、離職率が高いというイメージを持つ方も多いと思いますが、「こんなに簡単で報酬を実感できる仕事はない」という営業マンがいることも事実です。

実際に東京や大阪など複数都市の求人をチェックすると年収600万円以上の求人が多数あり、年収1000万円以上を短期間で獲得する営業マンも多数います。

物上げ営業で成功している営業マンには、下記のような特徴があります。

  • 物元になれることに魅力を感じている
  • 断られ、怒られても気にしない
  • 不動産所有者の「疑問」、「不満」、「利益を得たいという気持ち」を見逃さない
  • 顧客第一で要望にこたえる
  • 顧客が営業マンに求める人間性をキャッチし、上手に立ち回る
  • 安く買って高く売ることに罪悪感を感じない
  • 営業ノルマを毎月達成し続ける持続力がある
  • 同業他社の営業マンと積極的に情報共有をする

物上げ営業で成功する方の特徴として主に3つです。

1 コミュニケーション能力が高い
不動産に限らず営業職は、コミュニケーション能力事が高い事が重要です。ここで言うコミュニケーション能力とは話が面白くて喋りが上手いという事ではなく、相手の立場にたって物事を考える事が出来る力です。

物上げ営業は競合他社も多く、情報を入手するには人に好かれて信頼される必要があります。特に、土地持ちの地主などは高齢の方が多く、物件を紹介してもらう不動産会社も、社長や役職が上の方が多いため、年代問わず幅広くコミュニケーションを取れる人が適任です。

またダイレクトに売却希望者とやり取りをする際にも、信頼感のあるコミュニケーションを取る必要があります。しゃべりが上手ければいいというのではなく、お客様の意向をきちんと聞きだせるような、誠実な姿勢で商談を進めていく事が重要です。


2 問題意識が常に持ち向上心が高い
不動産の物上げには、物件の売買による宅地建物取引業法に基づいた法律行為が様々な形で絡んできます。

そのため不動産のことだけでなく、金融、測量、建築の知識など、多方面に関する知識が必要になってきます。

例えば相続関連の事案でしたら、相続税や贈与税など金融面での知識をある程度は持っていないと、お客様に有益な情報を提供できません。また土地に関して測量図の基本的な読み方ができたり、建物に関しては構造や設備機器についての知識などがないと、お客様から信頼を得ることは難しいでしょう。

不動産の取引は非常に大きな金額が動くものであり、間違いがあってはならないものです。これからも不動産営業として長くキャリアを続けて行くためにも、不動産に関する知識はもとより、仕事に関連した分野についてもきちんと勉強していける人が向いていると言えます。


3 目標・目的が明確
物上げ営業は難易度が高く体力的にも精神的にも大変な仕事です。

簡単ではない分、成果が上がったときの利益は非常に大きく、給与体系は「固定給+インセンティブ」なので、頑張れば頑張っただけ稼ぐことが出来ます。若くても年収1000万円の人もざらにいるのが物上げ営業の世界です。

また、仕入れを経験すると本当の営業力が身につくので、将来独立を考えている人は、活きるスキルを手に入れることができるでしょう。未経験でも歓迎してくれる会社が多く、体力も使うため、若ければ若いほど採用されやすい傾向があります。

ただ、基本的に体育会系で、成績が悪いと居場所がないような労働環境が多いですから、「ガッツリ稼ぎたい!」という明確な目的意識がある人でないと、生き残っていけない世界です。


売買仲介、賃貸仲介業務がメインの不動産会社が仕入れをするための戦略についても、以前の記事で詳しい情報をご紹介しています。

不動産の仕入れ情報獲得!収益物件を手に入れる6つの戦略

次に、具体的な営業戦略と営業トークのコツを確認していきましょう!

物上げで成功する営業トークのコツ

良い営業トークのコツ

物上げの対象となる物件の所有者には、多数の業者がアプローチします。その中で契約を勝ち取る営業戦略と、営業トークのコツをご紹介します。

物上げ契約を獲得するための営業戦略

先程、営業方法を一覧表でご紹介しましたが、物上げ業界で成功している営業マンが有効な戦略と実感しているのは、下記の2つです

  • 飛び込み訪問
  • 電話

物件の所有者は60代以上の方が多く、感染症への懸念などから在宅率が高いためです。

DM配布やwebを活用して「待ち」の営業を実践する業者が多い中、60代以上の方にとって直接顔を見れる、話せるというアナログな方法こそ、信頼度と成約率が高い営業戦略です!

ただし営業戦略は社会情勢などによって変化させる必要があるため、物上げ業界で長く活躍する方が発信した情報をチェックするのもおすすめです。(noteで公開されている『物上げマシーン秘話』などが有名)

物上げで成功する営業トークのコツ

所有者は「保険の代わり」、「節税になる」と考えて、運用が赤字でも持ち続けるという意識が高いのが一般的です。

所有者の考えを売却の方向に切り替える営業トークのコツは、下記の点を伝えることです。

  • 所有者にとって節税になっても、相続人にとって負の遺産になる可能性がある。売却ではなく、今「処分」するのが大切
  • 運用が赤字の場合、これから先も黒字に転じる可能性が低い
  • 必要書類の取得など、家にいながら契約が完了するようサポートする
  • 決済まで迅速に完了する

所有者が考えること、行動することが最小限になるよう配慮するのが、気持ちを動かす最大のコツです。

家族に内緒で物件を所有している方もいるため、営業相手の事情に合わせて柔軟に対応しましょう。

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物上げ獲得方法のまとめ

まとめ

不動産の物上げは、通常の不動産仕入れと別の視点で営業戦略を展開する必要があります。

今回ご紹介した情報を参考に、独自の物上げ方法を確立して頂けると幸いです。

通常(売買仲介、賃貸仲介業務がメインの不動産会社)の不動産仕入れで収益物件を獲得する戦略については、こちらの記事をぜひごらんください。

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